適性検査より転職採用に効果大?前職調査(リファレンスチェック)のポイント

近年、転職市場が活性化しているなかで人材が定着しない職場の離職率、そして欲しい人材が獲得できない採用効率に頭を抱える中小企業の人事の方は多いのではないかと思います。もちろん、採用コストやリソースにも限りがあるため、掲載費用の高い求人広告や採用セミナーなども無尽蔵に行うわけにもいきません。
そこでいま注目されているのが、適性検査やSPIのように応募者の同意を得て選考段階で実施する前職調査(リファレンスチェック)です。前職調査(リファレンスチェック)のどんなところが人気の理由なのか、採用担当者と転職者にとってどのような導入メリットがあるのか、経歴ドットインフォが解説します。
コンテンツ目次
改めて知りたい!人材採用時に行う適性検査・SPIのメリットや導入事例
人事採用のフローとして、履歴書・職務経歴書などの書類選考、面接のほかに適性検査を導入している企業は、比較的多いのではないでしょうか。
適性検査にはいくつかの種類がありますが、日本国内で最もシェアが多く知名度が高いのが、株式会社リクルートキャリアが開発した「SPI」という検査です。SPIの歴史は40年程になり、現在では、国内企業の実に約40%が導入していると言われています。そして、そのSPI導入企業のうち、大多数を占める約7割が中小企業だというデータもあります。
それでは、SPIにはどのような導入メリットがあるのか、実際にSPIを選考フローに導入した中小企業の2つの事例からご紹介します。
採用基準の明確化・効率化と人材育成にSPIを活用するケース
1つ目の企業は、車両管轄業務のアウトソーシングを実施しているオートビジネスサービスです。この企業では、リソース拡大のため中途採用が定期的に必要になり、効率的かつ的確な採用判定をするうえで、はっきりとした基準を設定したいというニーズがありました。
SPI導入後は、自社で活躍する人材の特徴を把握することが可能となり、部署や組織との相性も確認出来るようになりました。また、採用した人材が育ってきてから、採用時に受けたSPIを見直してもらうことによって、採用時には見えていなかった特徴も分かるようにもなったのです。
SPIで独自開発テストよりも選考者の長所・短所・性格が把握できるように
2つ目の企業は、醸造食品の醸造機械の建築や製造設備等のトータルエンジリニアリングを実施しているフジワラテクノアートです。SPI導入前は、独自のテストにより応募者の知識・適性等を測っていましたが、テストの点数の高さと実際に現場で活躍できる人材の間にギャップが生じていました。
しかし、SPI導入後は、応募者の性格上の特徴を押さえた上での採用が可能になり、採用前の時点である程度の応募者の長所と短所を確認出来るようになりました。
能力検査と性格検査で選考者の適性を測ることができるSPI
SPIは、能力検査と性格検査の2種類の検査により、選考者の人柄や仕事への適性、組織へのなじみやすさ等を判定する為に開発されました。
2つの事例からも分かる通り、SPIの能力検査によって客観的な基準を設け、応募者の仕事への適性や能力を適切に測ることが可能です。また同様に、性格検査によって、応募者の性格を客観的なデータから知ることで、事例にあったように、採用前と採用後のギャップを限りなく少なくすることが期待できるのです。
SPI・適性検査以外にもある採用効率化!
人物重視採用に役立つ前職調査(リファレンスチェック)とは
では、前職調査(リファレンスチェック)とはどのような調査なのでしょうか。また、SPI・適性検査とはどのような違いがあるのでしょうか。
選考者本人が受検する適性検査、選考者の推薦者に調査会社がヒアリングを行う前職調査
まず、両者ではその手法と内容が大きく異なります。SPIは、応募者本人に受検してもらうのに対し、リファレンスチェックは、採用側の企業が依頼した調査会社が調査を実施します。手法は調査会社によって様々ですが、基本的には、応募者の事前承諾を取り、応募者が以前勤めていた職場の同僚や、上司、クライアントなどに、採用側が応募者の情報提供を求めます。
つまり、応募者の情報を第三者から確認するということです。ですので、応募者の情報を得るといった意味では、SPIとリファレンスチェックの根本的な目的は同じです。
前職調査(リファレンスチェック)を行う人事担当者のメリット
質の高い客観性データで採用のイメージ違いを防ぎ、共通認識を得る
では、リファレンスチェックのメリットは何でしょうか。それは、質の高い客観性です。採用側としての悩みのタネの一つは、採用した社員の早期離職です。採用したはいいものの、ほどなくして辞めてしまう。昨今、そんな社員が増え、離職率が増加傾向にあります。
様々な要因が考えられますが、その一つとして、入社前と入社後のギャップが挙げられます。応募者側が応募時に描いていたキャリアプランと実務内容に「思っていた仕事と違う…」とイメージ違いを感じたり、採用側も、面接・SPI等をきちんと実施した上で、採用の判断をしたはずなのに、実際、働き始めたら「採用の時と随分違うな…」と、双方がギャップに頭を抱えてしまうケースは少なくありません。
そんな問題を限りなく減少させる採用手法、それがリファレンスチェック(前職調査)です。
選考者本人が回答するSPI・適性検査等の客観的な情報には限界があります。また、場合によっては、応募者が自身で検査を操作してしまう事もあり得るでしょう。
しかし、リファレンスチェックでは、完全に第三者である応募者の以前の職場の人間から情報を得られるため、適性検査では測りきれない応募者の人柄や仕事に対する姿勢などが見えてきます。つまり、より多角的に応募者の人物像を捉える事によって、採用前から応募者に対する十分な情報を確保し、より質の高い自社のニーズと応募者のマッチングが可能になります。
そうする事により、前述した採用における双方のギャップを限りなく解消し、お互いの希望に添った働き方をデザインしていくことが出来るのです。
前職調査(リファレンスチェック)を受ける転職者・内定者のメリット
採用者のイメージ違いが事前に防げることは採用企業側の人事担当者にとっては大きなメリットとなります。
それでは、応募者側にとってはリファレンスチェックはどのようなメリットがあるのでしょうか。それは、面接では伝えきれない応募者自身の強みや魅力、また、適性検査では測りきれない人柄や仕事に対する姿勢を、採用側に伝えられることです。
自己PRには、時間の限界があります。そして、受賞歴や業績アップなどの実績は職務経歴を雄弁に語るもののように思えますが、実際の転職者の働きかたや考えかたをこれから働きたいと思う会社にわかってもらうのは難しいものです。
そこで、以前の職場の同僚や上司などに転職者自身の情報を採用側に伝えてもらうことで、採用側は、面接時や適性検査では確認出来なかった応募者の強みや持ち味、仕事への姿勢を改めて客観的に認識する機会を得られます。
応募者の長所、ときには短所を、違った角度から採用側に伝える事が可能なリファレンスチェックは、応募者にとってもメリットの高いものです。
転職活動自体が、将来の前向きなスキルアップやキャリアアップを目指して行われることが多いものなので、ぜひ転職活動において、リファレンスチェックの実施について紹介された場合は頭ごなしに拒否してしまうよりも、これまでの行いを知ってもらう機会と考えて前向きに進んでみましょう。
中小企業の前職調査(リファレンスチェック)は経歴ドットインフォで
経歴.infoは、職場の離職率改善や人材採用効率化に悩む人事担当者のために生まれたオンライン完結型のリファレンスチェックです。やみくもに転職応募者の経歴詐称を疑うのではなく、前職での働きぶりや人柄にフォーカスし、採用予定者から指名されたヒアリング先に前職調査を行うことで面接だけではわからない求人応募者の人となりを認識しやすくすることを目的としています。
「また退職者が出てしまった」「引き継ぎの後任人材が採用できない」「キャリアプランの希望と実務内容が違うと後から言われてしまった」「今回採用する人材は、長く定着してくれるだろうか…」そんなお悩みを持つ中小企業にこそ、前職調査・リファレンスチェックをおすすめします。
すべては、会社の笑顔のために。一緒に働けるチームを作るために。リファレンスチェックなら、経歴.infoにおまかせください。
経歴.infoのリファレンスチェック(前職調査)料金一覧
1名分実施
(前職調査未完了時)
1人あたり
3名分実施
(前職調査未完了時)
1人あたり
6名分実施
(前職調査未完了時)
1人あたり
10名分実施
(前職調査未完了時)
経歴.infoはリファレンスチェックを手軽に1回だけでも、まとめてでも導入できるのがポイント。人事採用が頻繁ではなく、不定期だからこそ精度を高めたい企業におすすめです。
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